公正価値評価・バリュエーション

企業というのは生き物であり、絶対的な価値を測定することは困難といえます。しかしながら、様々な局面において「実際の価値が幾らあるのか」を求められます。

株式価値、すなわち株価について、上場会社であれば市場株価が存在するので、それを参照することは可能ですが必ずしも絶対的なものではないことに注意しないといけません。市場株価は、ある一定時点における換金価値を示すものですが、M&Aですとか、組織再編、あるいは大規模ファイナンスやTOB(株式公開買付け)の局面においては、上場会社においても市場株価と異なる価格が求められる場合が多く見られます。また、複雑な発行条件が付せられた優先株式などは、たとえ発行体企業が上場会社であったとしても、通常の市場株価と価値を同じと考えることが出来ないものです。

また、銀行からの借入金についても、法的な価値(=すなわち権利義務関係において認められる価値)とは別に、経済的側面からの価値は異なる場合があります。とりわけ企業再生の局面においては、この債権価値を幾らと測定するかについて、企業(=債務者)と銀行(=債権者)との間での激しいせめぎ合いが行われることになります。

上記のような企業全体に関わる価値を測定するだけでなく、営業譲渡を行う特定事業部門の価値を測定したりするケースもあります。そのような場合には、市場株価を基準に価値を算定することは困難な場合も見られます。

このように、価値評価・バリュエーションというものは、仮に財務的状況が同じような規模の会社であっても、個別企業の事情や、前提条件などにより大きく異なる場合が多く、また、同じ企業であっても、実施する取引の内容や目的によっても異なる評価が算出される場合もあります。

 

下図:一般的な評価の考え方



 

上記に説明したような静的な観点での評価だけでなく、M&Aや企業再生など利害対立の生じる第三者との取引においては、自社の想定するプロジェクション(事業計画)や、資産評価と異なる目線を有する相手方が存在することから、たとえ同一の財務数値や関連書類を参照したとしても、双方の提示する価額には大きな隔たりが生じることもあります。

このような交渉時の動的評価においては、より客観的、合理的なロジックを用いて相手を説得する必要があるから、価値評価・バリュエーション手続きには入念が準備が求められます。


いわゆる株価評価においては、以下に示される手法にてバリュエーションを行うことが一般的です。

 


 

もっとも、これら手法のうちどれを採用するか、また、各手法において測定された評価結果を踏まえ、もっとも合理的、妥当か株価評価は幾らとなるかなどについては、同一企業を対象としても評価者によって結果が異なる事があります。これは、客観的な数値評価に対して、評価者の経験と専門知識という主観的判断を加味して最終的な評価が求められるためです。

上場会社において上場グループ会社との組織再編やMBO(マネジメント・バイアウト)を行う際に、TOB価格の妥当性を第三者に検証させる動き(=独立第三者委員の設置)が強くなっているのも、このような評価手法の多様性に鑑み、客観性や透明性を確保するひとつの考えといえるでしょう。

 

当事務所の提供するサービスについて

企業評価・株価算定、債権価値評価、その他複雑な取引に係る価値測定につき、適切なバリュエーション・サービスを実施いたします。

適切な企業価値評価を把握することは、経営者のみならず株主や債権者などの利害関係者にとっても重要な課題となります。私どもは、M&Aの局面、事業投資の局面、企業再生の局面など、各種資本取引を行う際に求められる価額算定につき、独自のデューデリジェンスを踏まえ、当事者の目線に従った評価を実施いたします。

 


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